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10年間働いた大企業の退職を上司に伝えた日!
わたしは、新卒で従業員が1000人以上いる大企業に就職しました。当時は就職氷河期の真っただ中で大企業に就職するのはとても大変でした。入社後に聞いた話ですと、倍率は50倍以上はあったようです。
このように新卒で苦労して大企業に入ったわけですが、数年前に退職をしました。
退職して、転職活動期間を経て、最終的に個人事業主として独立しました。当時、30代でした。大企業だけあって、ブラック企業ではなかったので、その会社では退職や転職をする人はほとんどいませんでした。
退職する決断する際に、いろいろなウェブサイトの退職体験記を読んで、他の人が退職するまでの体験談を非常に興味深く読ませてもらいました。今回は、自分でも退職体験談をシェアしたいと思います。
今回の記事では、「上司に退職を伝えるまで」について書いてみたいと思います。
大企業を退職した理由は?
大企業を辞めた理由は決してポジティブな理由もネガティブな理由もあります。
簡単にいうと、ポジティブな理由は「自分で仕事をしたい」、ネガティブな理由は「大企業の組織体制が嫌になった」ということです。
ただ、組織が嫌になったという理由だけで簡単に辞められるほど現実は甘くはありませんでした。家族や親せきなどへの報告や、今後どうやってお金を稼ぐか、人生設計など現実的な問題が山積みです。
特に安定の大企業でしたので、給料もそこそこ良く、福利厚生もしっかりとしています。単に組織が嫌になったという理由で辞めるのはナイーブ過ぎないのかと常に悩んでいました。
新卒で大企業を選択しただけあって、もともと安定志向があるのに加え、上記のような現実的な不安、辞めたら後悔するのではないかという不安などにとらわれ「絶対に辞めてやる!」と決断して退職届を記入してからも、なかなか上司に言いだせませんでした。
しかし、もう現状に我慢できないほど辞めたい気持ちが高まり、とうとう実行に移したのです。上司に会社を辞めると伝えました。
実際に退職を伝えるまで
・退職を伝える5年前
退職したい思いは、実際に辞める5年くらい前からずっとくすぶっていました。しかし、会社を辞めたいとは思うのですが、業界では最大手の会社に属していたため、他によい条件の転職先もなく、みんな我慢して働いているんだ、仕事とは辛いものなんだな、と思いながら悶々と過ごしていました。
また、入社して5年ほどしか経っていなかったため、今後この会社にいれば今の不満も解消されるはずだ、という淡い希望もあり、実際に退職するまでには至りませんでした。(結局、ずっと不満は解消されなかったのですが…。)
・退職を伝える1ヶ月前
退職の約1ヶ月前、退職したいという思いがリミットを超えました。今までずっとくすぶっていた辞めたい思いが急に限界を超えました。
会社の方針や上司の仕事に対する考え方、会社の組織構造などにどうしても納得ができなくなり、上司との意見の衝突をきっかけに、もう絶対に辞めてやる!というレベルまで思いが高まりました。
この時、その怒りの勢いで退職届を印刷し署名をしました。もういつでも退職届を出せると自分自身を勢いづけながら、その退職届は机の引き出しにしまっておきました。笑
それから1ヶ月の間、本当に辞めるのか、辞めたらどうなるのか、独立するのか転職するのかなど悩みに悩み抜きました。
辞める思いが高まったり、やっぱり辞めない方がよいのではないかと冷静になったり、少し情緒不安定になっていました笑。退職の決断でいちばん精神的に辛かったのはこの頃です。
実際に企業を退職した方の体験記などのウェブサイトを見たり、「大企業を辞めた」という退職エントリー記事などを見たりしていました。とはいえ、仕事もそれなりに忙しかったので、帰宅後に調べたり悩んだりして、あまり寝れなかった覚えがあります。
悩んだ結果、最終的に退職を決めたのは、このまま定年まで今の会社で働くことが想像できなかったことや、辞めたい会社で働いても自分にとっても会社にとってもメリットはないと思ったことなどから、上司に退職届を提出する決心をしました。
・退職を伝える前日
上司に退職届を出すために、上司にメールでアポイントをとりました。具体的な内容は伝えず、相談があるので時間を下さいというような内容のメールを送りました。
このメールを送信すると、良くも悪くも人生が変わるんだなと思い、とても緊張した覚えがあります。最後は、勢いで送信ボタンを押しました。
送信ボタンを押したあとは、妙な爽快感があったことを覚えています笑。
・退職を伝えた当日
退職を伝えた当日です。
退職するということを上司に、朝伝えるのがよいのか、夕方伝えるのがよいのか悩みましたが、朝一番に報告しました。
結果的には朝一番に報告することは正解でした。
夕方ですとお互いに疲れていますし、上司も他の仕事のことで頭がいっぱいかもしれません。朝一番の、お互いの頭が冴えている時間に報告できたことはとてもよかったです。
結果として、15分ほどの面談で退職届は無事に受理されました。思ったよりも上司は真剣に聞いてくれ、引き止められもしましたが、意志が固いと分かると私の決断を尊重してくれました。
その後、同僚やチームメンバー数人にも報告しました。噂になるのが嫌だったので、この日は実際に直接的に仕事に関わる数人にしか報告しませんでした。
数日間~数ヶ月間も悩んだ割には、上司や同僚に報告したその日はあっけなく終わりました。
わたしの場合、会社を退職するという素振りをみせていなかったので、みんなとても驚いていました。みなさん本当にびっくりしていました。
・退職を伝えてからその後
退職を伝えてから急に肩の荷が下りたのか、退職について全く悩まなくなりました。
今まであまり眠れなかったのに、よく眠れるようになりました笑。もう取り返しがつかないところまできたので完全に吹っ切れた感じです。
この後、全く後悔することなく最終出勤日を迎え、とても簡潔な退職メールを送り、有給を消化して会社を去りました。
荷物の整理も、退職を伝えた翌日から計画的に行っていましたので、滞りなく退職をすることができました。有給もかなり残っていましたが、全く揉めることもなくすべて消化することができました。
最終出勤日の出来事についての記事は下記にシェアしましたので興味がある方はご覧ください。
まとめ
退職に関して、下記の3つの段階があると思います。
①退職したいと思う。
②退職を決断する。
③退職することを伝える。
この3つの段階は似ていますが、実際に行動してみると全く異なりました。
「①退職したいと思う」
これは、ほとんどのサラリーマンが考えたことはあると思います。しかし、実際にはお金の問題や将来の心配から決断しない人がほとんどだと思います。
「②退職を決断する」
これは、相当な迷いと葛藤があって辞めたい気持ちが一線を越えてたどり着く場所です。私の場合、この決断をするまでがいちばん精神的に苦しかったです。
「③退職を伝える」
決断してから実際に行動に移すにも勇気がいります。退職届を引き出しに忍ばせながら何日も上司に言えずに過ごしました。
このように、退職したいと思ってから、実際に退職を伝えるまで、いろいろな心理的な段階がありました。
心配な方は、退職前に自分の価値を知っておくとよい!
大企業を退職すると、もう二度と企業には転職できないのではないかと思うかもしれません。
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