Contents
英単語の語源を知ると単語の暗記が楽になります!
単語帳をつかって英単語を機械的に覚える時、何かきっかけがなければとても覚えにくいですよね。
語源、特に接頭語や接尾語の成り立ちなどを学べば、英単語を覚えるのに楽になるのではないかと考え、新宿の大型書店で語源に関する本を探していました。
その中で、今回紹介する「語源でわかった!英単語記憶術/山並隆一」がとてもよくまとまっていて良書だと思ったので購入して読んでいます。
今回の記事では、本書籍を簡単に紹介してみたいと思います。
「語源でわかった!英単語記憶術」の基本情報!
アマゾンで調べると、この本は「英語の語源・意味」のカテゴリでベストセラーになっています。
著者の山並陞一氏は昭和6年生まれ、東京大学、マサチューセッツ工科大学留学というような経歴で、本書も2003年に発売された本でそれほど新しい本ではありません。
アマゾンの内容紹介をみると、下記のように記載があります。
100語の語源がわかれば英語は簡単!
聞く英語、話す英語となると、なぜ日本人はダメなのか? 日本人の語学不得手説を根本からくつがえす語源からの画期的な英語学習法
本書では、100語の語源を紹介し、それを覚えれば日常的に必要な英語の8割を系統的に把握できると書かれています。
値段は新書なのでとても安く、定価で778円、中古だと100円以下でもで売っていますね。(執筆時現在)
「語源でわかった!英単語記憶術」を購入してみた!
そして、実際に購入してみました。
帯には、ドラゴン桜の竹内宏信先生や英語教師の安河内哲也先生の推薦が書かれています。いつの帯なのか分かりませんが、中経出版の単語部門No.1のようです。わたしは2017年の現在までこの本の存在を知りませんでしたが、ベストセラーで有名な書籍だったんですね。
下記は目次の一部です。このように、100個の接頭語や接尾語などの語源がかなり詳細に説明されています。ページをパラパラをめくれば分かるのですが、単なる語源の表面的な解説には留まっていません。
どの語源もかなり本質的で根源的な説明がされています。その言葉が最初にどのような場面で発声され、それがどのように変遷して現在の単語になったのか、など言語の生い立ちまでさかのぼって詳細に解説されています。
「語源でわかった!英単語記憶術」の「まえがき」に心奪われた!
この書籍を入手して、まず目次を読み、そのあと書籍の全体像をざっとみて、まえがきを読みました。そのまえがきに書いてあった言葉がかなり納得がいくもので、それだけでもこの書籍の魅力を十分に伝えるものでした。
詳細には引用できませんが、例えばまえがきには下記のような文章があります。
英語、中国語、そして日本語も、言語の生い立ちである語源を探っていくと、たどりつくところは短音節の音声語である。たとえば、日本語の祖語である大和ことばも、短音節の音声語からはじまった。
なせばなる、みがなる、なまえ、などの「な」という音は、自然に私たちの耳の深いところを刺激し、「うまれる」というもとの意味を思い出させる。
山並隆一(2003)「語源でわかった!英単語記憶術」p.3より
このように、日本語を含めた言語の生い立ちについて説明されています。わたしは、理系出身で、言語学を学んだこともなかったため、単語を暗記する際にこのような事を考えたことすらなく、この文章は目からうろこでした。
特に、「耳の深いところを刺激し」という文章は、言語の根源的な意味を考えさせられました。
そして、下記のように続きます。
こうした短音節の音が言葉の最小単位として発声され意味を伝え、しだいに複雑に組み合わされて高度な内容を伝えるようになり、やがて一つの言語ができあがる。
山並隆一(2003)「語源でわかった!英単語記憶術」p.3より
このように、この書籍のコンセプトとしては、言葉の最小単位や言葉の成り立ちから、現在使われている単語までの変遷を追うことで、語源を明らかにし、単語の記憶に役立てようというわけです。
このような「英単語の成り立ち」は、まさにわたしが知りたかった事でした。
内容は根源的だが、あくまでも「英単語記憶術」の書籍である。
以上のように、この書籍の内容はとても本質的な部分から英単語の起源を明らかにしています。
しかし、タイトルにもあるようにこの本は「英単語記憶術」の書籍です。そのため、単なる語源の解説書にとどまらず、どのように英単語を効率的に覚えられるかということについて書かれています。
語源だけを解説する理論書ではなく、単なる語源の羅列をして暗記に特化した実践書でもない、理論と実践のバランスがとても優れた書籍だと思いました。
「語源でわかった!英単語記憶術」をどのように学習するか?
目次を見ればわかるのですが、語源が100個も掲載されています。
例えば、下記のような見出しが100個あります。
kap(カップ 頭をつかむ)
ped(ペド 足)
ling(リン 亜麻糸)
que(クェ 疑問)
…
このような見出しで、膨大な語源の解説がありますので、まずはざっと全体を通読します。いったん通読してからは、この書籍を辞書的に使えると思います。
単語帳などで単語を暗記する際、特に覚えにくい単語や気になった単語など、常にこの書籍の語源を参考にして知識に厚みを付けていきたいと思っています。
「語源でわかった!英単語記憶術」のまとめ!
・英単語の語源について関心がある方には、おすすめの書籍です。
・新書なので、ページ数も薄く安価です。
・内容は新書とは思えないほど充実しています。
・英単語の語源が100個も掲載されています。単語帳で英単語を覚える際などに、常に参照できる辞書として使えます。
・語源に関する書籍は他にも出版されていますので、入手したいと思っています。